藩政にみる讃岐の近世

入力に使用した資料
底本の書名     藩政にみる讃岐の近世  
底本の著者名    木原溥幸  
底本の発行所    美巧社  
底本の発行       2007年4月6日                

入力者       山下保博             
校正者       田村洋美            
 
入力に関する注記
・文字コードにない文字は『大漢和辞典』(諸橋轍次著 大修館書店刊)の
文字番号を付した。
・JISコード第1・2水準にない旧字は新字におきかえて(#「□」は旧
字)と表記した。

登録日    2008年11月14日      


 目 次

1章 生駒藩
 1節 生駒藩の成立
  1 千石秀久と尾藤知宣   1
     豊臣秀吉の長宗我部攻撃 千石秀久と讃岐支配 尾藤知宣 加藤清正代官説
  2 生駒親正の入封   7
     生駒親正 高松城と丸亀城 讃岐武士の登用と寺社 秀吉蔵入地と朝鮮出兵
  3 生駒藩と徳川幕府   16
     関ヶ原の役 大坂の陣と「奉公」 大坂城普請
 2節 寛永期の生駒藩
  1 年貢とため池   23
     検地と検見 「免定」と小物成 村と支配 満濃池の築造
  2 家臣と知行   33
     西島八兵衛と三野四郎左衛門 家臣編成 知行地の形態 蔵入と給知
     秋山一忠と生駒高俊
 3節 生駒騒動
  1 騒動の発端   52
     生駒高俊の政治 家臣の対立と前野助左衛門 生駒帯刀の訴え
  2 幕府の裁定   59
     「家中立退」 幕府の評定 生駒家の改易 生駒騒動の背景

2章 高松藩
 1節 高松藩の成立
  1 松平頼重と支配体制   67
     松平頼重の入封 家臣と「四つ成」 ため池の築造 「亥ノ内検地」 
     農村支配と年貢
  2 高松城の完成   81
     天守閣の再築と「高松城下図屏風」 高松城普請 米蔵丸跡
 2節 元禄・享保期の政治
  1 元禄の藩財政   87
     延宝の藩財政と家中借米 「御定法御入用積」 藩行政機構 「村々申渡覚」
  2 享保の藩政   97
     飢饉と藩財政 「大浪人」と後藤主膳 牢人帯刀改め 高松藩預地
     江戸掛屋播磨屋
 3節 宝暦改革と「享和新法」
  1 宝暦の財政改革   112
     寛延騒動と「貸免」 藩財政の悪化 亥浜塩田の築造 藩札発行 緊縮財政
     商品生産と流通
  2 「享和新法」   128
     「永引改め」 藩札貸付 「元手銀」貸付 国産奨励 国産代銀の正銀納
  3 国産統制の展開   138
     商品流通の統制 綿の統制 砂糖生産の始まり 
     砂糖会所の設置と「加島屋掛込」
 4節 天保改革
  1 改革の開始   146
     藩財政の破綻 筧速水と文政末の財政緊縮 御借米・過納米と取立金
     坂出塩田の築造
  2 天保札の発行   158
     御林・御用地作徳米売り払い 年貢米「永年売り」 新藩札
  3 「砂糖為替金趣法」   163
     天保初年の統制 砂糖会取引請人と「船中為替」 林田浦砂糖会所
  4 農村支配の強化   172
     農村の再編 郡村入目の削減 年貢米「矢倉廻し」 天保五年の米価高騰
     店商い取締り 改革の成果
 5節 幕末の動向
  1 開国後の高松藩   186
     松平頼胤の動き 江戸・京・大坂の警備 安政の大獄と長谷川宗右衛門
     幕末の財政状況
  2 海岸防備と農兵   192
     御固場設置と農兵取立 藤川三渓と長崎鼻台場 小橋安蔵
  3 禁門の変と朝敵事件   197
     禁門の変と松崎渋右衛門 見張番所の設置 長州征討と高松藩 朝敵事件

3章 丸亀藩
 1節 丸亀藩の成立
  1 山崎家治と丸亀城   203
     「讃岐国内五万石領之小物成」 丸亀城の再築 山崎家時代の井関村
     大野原開発
  2 京極高和と領国支配   210
     京極高和の入封 丸亀城の完成 寛文・延宝検地 「組」制 年貢の徴収
 2節 享保の政治
  1 御用銀賦課と藩札   219
     藩財政悪化と御用銀 藩札発行 藩札流通の状況 江戸屋敷類焼
  2 農村支配の強化   227
     下作人の取締り 「日用銀」 「村切」と「中勘定」
 3節 藩財政と国産統制
  1 宝暦・天明期の藩財政   234
     御用銀の推移 普請手伝役 勅使馳走役 「直支配」と「会釈」
     「日用銀」の上納
  2 国産の統制   244
     綿生産の発展 繰綿取引 「生綿銀」 大坂取引の木綿 砂糖の生産調査
     砂糖車運上 商品生産の発展
  3 文政八年の改革   259
     藩財政再建と「酉年改正」 砂糖代金「両替」 「田面改め」 
     江戸藩邸の財政 新堀湛甫と江戸講中燈籠
 4節 安政改革
  1 ペリー来航と御用米・「封札」   269
     「年貢取立肝煎庄屋」 「異国船御手当」御用米 「封札」の実施
     借増米と御用銀
  2 「綛糸仕組」と木綿丈幅取締り   279
     「篠巻趣法」 綛糸寄会所 綛糸趣法改革 綿類五割金納 
     木綿丈幅と木綿屋株
  3 「砂糖大坂積登趣法」   288
     大坂砂糖引請問屋 砂糖会所と「金納」 「炭屋銀掛込」と砂糖生産者
  4 『西讃府志』の編さん   295
     「地志撰述」の作成 『西讃府志』と内容項目
 5節 幕末の動向
  1 高島流砲術と「軍用夫役」   301
     大砲の試射 長州征討と「軍用夫役」 慶応元年の借銀整理
  2 「固出張」と井関村番所   305
     第二次征長と固場所 井関村番所 詰役人の経費 農兵取立

4章 多度津藩
 1節 多度津藩の成立と陣屋建設
  1 多度津藩の分封   313
     丸亀藩支藩 延享三年「寅御勘定惣目録」
  2 多度津陣屋と多度津湛甫   318
     文化十四年「御積帳」 陣屋建設 緊縮財政の実施 湛甫築造
 2節 幕末の藩財政と軍事強化
  1 「御積帳」と御用銀   323
     天保十年「御積帳」 幕末の御用銀 羽方村森家と多度津藩
  2 西洋砲術と小銃隊   328
     西洋砲術の訓練 羽方村の大砲試射 小銃買入と「軍用入目」 
     赤報隊の結成

補論 藩政と国産統制
 Ⅰ 藩政の展開と農民
   はじめに   337
 1節 高松藩・丸亀藩の藩政
  1 藩体制の確立と藩財政   338
     築城と検地 元禄・享保期の藩財政
  2 百姓騒動と高松藩「享和新法」   441
     綿生産と取引 寛延の百姓騒動 「享和新法」
  3 国産統制と藩政改革   345
     砂糖生産と統制 丸亀藩「酉年改正」 高松藩の天保改革 丸亀藩の安政改革
 2節 国産統制と大坂商人・農民
  1 砂糖統制の方法   353
     大坂商人との提携 「砂糖為替金趣法」 「砂糖大坂積登趣法」
  2 国産統制と農民   356
     砂糖統制と村役人 生産者農民の動向
 3節 農民支配の諸相
  1 御用銀の賦課   359
     御用銀と「直支配」・「会釈」 幕末の「郷中帯刀人」
  2 土地調査の実態   361
     永引地の調査 「田面改め」
  3 店商いと農村   362
     店商いの許可 無願店商いの規制
   おわりに   363
 Ⅱ 高松藩・丸亀藩の国産統制
   はじめに   365
  1 高松藩の綿運上と綿類代金納   365
  2 高松藩「加島屋掛込」   367
  3 高松藩「砂糖為替金趣法」   368
  4 丸亀藩の綿統制と「綛糸仕組」   370
  5 丸亀藩「砂糖大坂積登趣法」   372
   おわりに   375

あとがき